レイアウトの設計作業を行なう際には、ディレクトリのツリー構造を間違った ところで分割しないように注意しなくてはいけません。この章はそのために書 きました。この章の内容は FSSTND に大きく依存しますので、独立させること にしました。おそらく将来 FHS がリリースされた暁には全面的に書き直され ることになるでしょう。いつになるかはまだわかりません。メーリングリスト での議論はまだ宗教的な論争の段階にとどまっていますから、しばらくはこの 章の内容も有効であることでしょう。
ここで述べているのは分割ができる場所であって、分割すべき場所 ではありません。適切な判断が重要です。
荒っぽいですが、分割の推薦度合を数字化しておきます。それぞれの値の意味 を示します。
0=分割すべきではない
1=薦められない
…
4=分割するのは有効
5=分割すべき
リストを短くするために、重要でない部分は削除してあります。
Directory Suitability
/
|
+-bin 0
+-boot 0
+-dev 0
+-etc 0
+-home 5
+-lib 0
+-mnt 0
+-proc 0
+-root 0
+-sbin 0
+-tmp 5
+-usr 5
| \
| +-X11R6 3
| +-bin 3
| +-lib 4
| +-local 4
| | \
| | +bin 2
| | +lib 4
| +-src 3
|
+-var 5
\
+-adm 0
+-lib 2
+-lock 1
+-log 1
+-preserve 1
+-run 1
+-spool 4
| \
| +-mail 3
| +-mqueue 3
| +-news 5
| +-smail 3
| +-uucp 3
+-tmp 5
もちろん調整すべき点は多々あります。例えば自宅で使っているユーザはわざ
わざ /var/spool
を分割する必要はないでしょうし、逆にサービス
プロバイダでは是非分割すべきでしょう。重要なのはシステムの利用のされ方
です。